WordPressは、専門知識がなくてもWebサイトを更新できる便利なCMSです。世界中で広く利用されており、企業のホームページからブログ、ネットショップまで、さまざまなWebサイトで使われています。
しかし、WordPressには便利さと引き換えに、継続的な管理が必要になるという特徴があります。
ここでは、WordPressがどのような仕組みで動き、なぜセキュリティ対策が必要なのかを、わかりやすく解説します。
WordPressはなぜ便利なの?
専門知識がなくても更新できる
WordPressの最大のメリットは、管理画面から文章や画像を簡単に更新できること。
新しいお知らせを掲載したり、施工事例を追加したりするときに、HTMLやCSSを直接編集する必要がないので、Web制作会社に毎回修正を依頼しなくても、自社で情報を発信できます。
必要な機能を追加できる
WordPressには「プラグイン」と呼ばれる拡張機能があります。
問い合わせフォームや検索機能、SEO対策など、必要な機能を後から追加できるのが特徴で、スマートフォンにアプリを追加するような感覚で、Webサイトの機能を増やせます。
ただし、この便利な仕組みが、セキュリティ上の注意点にもつながっています。
WordPressにはなぜセキュリティ対策が必要なの?
Webサイトの裏側でプログラムが動いている
一般的なWordPressサイトでは、訪問者がページを開くたびに、サーバー上のプログラムが動作します。
データベースから記事や画像の情報を取り出し、ページを組み立てて表示する仕組みです。
そのため、WordPress本体やプラグインにセキュリティ上の弱点があると、外部からの攻撃に悪用される可能性があります。
古いプログラムを使い続けることがリスクになる
WordPress本体やプラグインには、定期的に更新版が提供されます。
これは新しい機能の追加だけでなく、発見されたセキュリティ上の問題を修正するため。
そのため、更新を長期間行わないと、すでに知られている弱点が残った状態になります。例えるなら、壊れた鍵を交換せずに使い続けるようなものです。
プラグインが多いほど管理も複雑になる
プラグインを追加すると便利になりますが、それぞれに更新や互換性の確認が必要です。
また、開発が終了して更新されなくなるプラグインもあります。
使っていないプラグインを放置することも管理上の負担になるので、必要な機能を見極め、できるだけシンプルな構成にすることが大切です。
Webサイトへの攻撃には種類がある
無差別攻撃とは?
無差別攻撃は、特定の企業を狙うのではなく、インターネット上の多数のWebサイトを対象に行われる攻撃です。
自動化されたプログラムが、古いWordPressや脆弱なプラグインを探し続けています。企業の知名度やサイトの規模に関係なく、攻撃対象になる可能性があります。
特定の企業を狙う攻撃とは?
一方、特定の企業や組織を狙って行われる攻撃もあります。
企業の情報を盗んだり、Webサイトを改ざんしたりすることが目的です。
この場合、攻撃者は対象企業のシステムや運用方法を調べ、しつこく弱点を探すことも少なくありません。そのため、こうした攻撃では、一般的なセキュリティ対策だけでは防ぎきれないこともあります。
自社が直接の標的でなくても被害は起こる
攻撃者がWebサイトを乗っ取り、別の企業への攻撃に利用することもあります。
例えば、不正なメールの送信や、悪意のあるサイトへの誘導などが代表的です。
このような場合、企業自身が情報を盗まれていなくても、信用を損なう可能性があります。Webサイトのセキュリティは、自社だけの問題ではありません。
WordPressを安全に使うには?
更新を続けることが基本
WordPress本体、プラグイン、PHPなどを適切に更新することが基本です。
ただし、更新によって表示や機能に不具合が生じることもあるため、事前のバックアップや動作確認も必要です。
不要な機能を減らす
使用していないプラグインやテーマは削除し、必要な機能だけを残します。
また、管理画面へのアクセス制限や二要素認証も、重要な対策です。
WordPressを公開しない方法もある
さらに、WordPressを一般の訪問者からアクセスできない場所に設置し、公開サイトだけを別の仕組みで配信する方法もあります。
これにより、WordPressの更新機能を維持しながら、公開サイトの攻撃対象を減らせます。
WordPressは便利だからこそ、運用方法が重要
WordPressは決して危険なシステムというわけではありません。
問題は、便利な機能を利用するために必要な管理が、十分に行われていないこと。
Webサイトは公開したら終わりではありません。WordPressを安全に利用するには、制作時の設計だけでなく、公開後の継続的な管理が重要です。